HIV/AIDS関連情報
2006年10月10日(火) アフリカエイズ対策にマドンナが参加
マドンナがアフリカのマラウイにてエイズ孤児を救うミッションを展開しています。
10月4日のBBC NEWS(website版)によりますと、マドンナは、貧窮している子供たちを救うため6つのプロジェクトを開始し、自らが地元の子供を養子に受け入れることも希望しているそうです。マドンナ本人からの正式な報告はありませんが、同国の社会福祉部はマドンナが養子縁組の書類を提出する予定であると発表しています。マドンナと夫との間には既に2人の子供、5歳のRoccoと9歳のLourdesがいます。
マドンナはMphandulaという村に、教育用施設と、エイズ孤児のための食料供給施設を設けることを計画しています。タイム誌のインタピューでは、マラウイのエイズ孤児のプロジェクトために少なくとも300万ドル(約3億5千万円)を用意するつもりであるとコメントしています。
もし彼女が養子をとることになれば、ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーと同じ道をたどることになります。アンジェリーナ・ジョリーはブラッド・ピットとの間に子供をもうけ、今年の5月にナミビアで出産しましたが、カンボジアとエチオピアから養子をとっています。
マドンナが養子として迎え入れるのがエイズ孤児かどうかは報道されていませんが、マドンナ程の有名人がエイズ孤児を養子にすれば、これが契機となり世界中の孤児が希望を持てることになるかもしれません。
尚、マラウイはアフリカ南東部の内陸国で、人口約1,300万人、一人当たりのGDP約620ドル(約7万円)、UNAIDSのデータではHIV陽性者が約94万人、成人のHIV陽性率は14.1%となっています。
(大和さちよ・谷口 恭)
10月4日のBBC NEWS(website版)によりますと、マドンナは、貧窮している子供たちを救うため6つのプロジェクトを開始し、自らが地元の子供を養子に受け入れることも希望しているそうです。マドンナ本人からの正式な報告はありませんが、同国の社会福祉部はマドンナが養子縁組の書類を提出する予定であると発表しています。マドンナと夫との間には既に2人の子供、5歳のRoccoと9歳のLourdesがいます。
マドンナはMphandulaという村に、教育用施設と、エイズ孤児のための食料供給施設を設けることを計画しています。タイム誌のインタピューでは、マラウイのエイズ孤児のプロジェクトために少なくとも300万ドル(約3億5千万円)を用意するつもりであるとコメントしています。
もし彼女が養子をとることになれば、ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーと同じ道をたどることになります。アンジェリーナ・ジョリーはブラッド・ピットとの間に子供をもうけ、今年の5月にナミビアで出産しましたが、カンボジアとエチオピアから養子をとっています。
マドンナが養子として迎え入れるのがエイズ孤児かどうかは報道されていませんが、マドンナ程の有名人がエイズ孤児を養子にすれば、これが契機となり世界中の孤児が希望を持てることになるかもしれません。
尚、マラウイはアフリカ南東部の内陸国で、人口約1,300万人、一人当たりのGDP約620ドル(約7万円)、UNAIDSのデータではHIV陽性者が約94万人、成人のHIV陽性率は14.1%となっています。
(大和さちよ・谷口 恭)
2006年10月10日(火) 忘れられたエイズ感染農業者たち
10月4日の国連人道問題調整部の発行するIRINニュースが、ジンバブエではHIVに感染している農業従事者がひどい状態にあることをとりあげています。
ジンバブエ商業農業者同盟(Zimbabwe Commercial Farmers' Union)の会長であるWilson Nyabonda氏は、これ以上農場のエイズの蔓延を無視できない意を述べ、国家のエイズプログラムの立ち上げを要求しています。
農業に従事するHIV感染者の39歳のある男性は、働くことが出来ず、同じくHIV感染者である妻に生計を頼っています。もしも彼が死ぬようなことがあっても、農場のオーナーはまともな葬式をおこないません。出席できる彼の同僚はほんのわずかで、残りの大半は彼の葬儀に行くこともできず農作業を続けなければなりません。
ジンバブエでは、2001年より新しい土地分配プログラムが施行され、あらたに定められたオーナーが土地を支配するようになり、農業従事者の生活や福祉が悪化しているのです。
ほとんどのHIV感染者がARV(抗HIV薬)支給のウエィティング・リストに載せられてはいるのですが、実際に支給されることはほとんどなく、いずれ希望を失うことになります。
「問題はHIV感染者がARV投与を受けられないということのみならず、滋養のある食べ物を食べられないことにある。一日一食だけの患者もいる」、とジンバブエの農業プランテーション労働者同盟(General Agriculture and Plantations Workers' Union of Zimbabwe)はHIV感染者の生活状態の悪化を嘆いています。
さらに、「望まれない妊娠や性病のケースもたくさんあって、コンドームを使用していない者も少なくない。多くの者が麻薬やアルコールに依存している」、と同同盟の代表者は語ります。
同同盟はジンバブエ・ビジネス・エイズ協議会(Zimbabwe Business Council on AIDS)と協力して、農場におけるエイズに関する調査を行っていく方針です。
(大和 さちよ)
ジンバブエ商業農業者同盟(Zimbabwe Commercial Farmers' Union)の会長であるWilson Nyabonda氏は、これ以上農場のエイズの蔓延を無視できない意を述べ、国家のエイズプログラムの立ち上げを要求しています。
農業に従事するHIV感染者の39歳のある男性は、働くことが出来ず、同じくHIV感染者である妻に生計を頼っています。もしも彼が死ぬようなことがあっても、農場のオーナーはまともな葬式をおこないません。出席できる彼の同僚はほんのわずかで、残りの大半は彼の葬儀に行くこともできず農作業を続けなければなりません。
ジンバブエでは、2001年より新しい土地分配プログラムが施行され、あらたに定められたオーナーが土地を支配するようになり、農業従事者の生活や福祉が悪化しているのです。
ほとんどのHIV感染者がARV(抗HIV薬)支給のウエィティング・リストに載せられてはいるのですが、実際に支給されることはほとんどなく、いずれ希望を失うことになります。
「問題はHIV感染者がARV投与を受けられないということのみならず、滋養のある食べ物を食べられないことにある。一日一食だけの患者もいる」、とジンバブエの農業プランテーション労働者同盟(General Agriculture and Plantations Workers' Union of Zimbabwe)はHIV感染者の生活状態の悪化を嘆いています。
さらに、「望まれない妊娠や性病のケースもたくさんあって、コンドームを使用していない者も少なくない。多くの者が麻薬やアルコールに依存している」、と同同盟の代表者は語ります。
同同盟はジンバブエ・ビジネス・エイズ協議会(Zimbabwe Business Council on AIDS)と協力して、農場におけるエイズに関する調査を行っていく方針です。
(大和 さちよ)
2006年10月10日(火) 50人以上のタイ女性にHIVを感染させたドイツ人
少し古い話ですが、タイ女性と西洋人男性の性交渉におけるHIV感染に関して非常に興味深い記事が、2005年11月25日のThe Nation(タイの英字新聞)で取り上げられていますのでここにご紹介いたします。
54歳の片足を失ったHIV陽性のドイツ人が、なんと50人以上のタイ女性にHIVを感染させたそうです。彼はチャイヤプーム県で逮捕されドイツに強制送還されることになりました。
この記事では、「黒い帽子からうさぎを取り出すようなマジック」という比喩を使っていますが、片足を失った状態で海外に渡航するだけでも大変なのに、相手が売春婦であったとしても、性行為をおこない、なおかつ自分のHIVを感染させるのは相当むつかしいことだと思われます。それも感染させたタイ女性が50人以上といいますから驚きます。
仮に性交渉での男性から女性へのHIVの感染率が1%だとすると(教科書的にはだいたい1%です)、50人にHIVを感染させるには、5000人以上の女性と性交渉をおこなわなければなりません。
この記事の信憑性は定かではありませんが、逮捕され自国へ強制送還されたことは客観的な事実でしょうから、完全なデマではないと思われます。
自国の女性に対して同じことをしても決して許されるべきではありませんが、タイに来てこれほどの犯罪をおこなったということに対して、私は同じアジア人として強い憤りを感じます。
(谷口 恭)
54歳の片足を失ったHIV陽性のドイツ人が、なんと50人以上のタイ女性にHIVを感染させたそうです。彼はチャイヤプーム県で逮捕されドイツに強制送還されることになりました。
この記事では、「黒い帽子からうさぎを取り出すようなマジック」という比喩を使っていますが、片足を失った状態で海外に渡航するだけでも大変なのに、相手が売春婦であったとしても、性行為をおこない、なおかつ自分のHIVを感染させるのは相当むつかしいことだと思われます。それも感染させたタイ女性が50人以上といいますから驚きます。
仮に性交渉での男性から女性へのHIVの感染率が1%だとすると(教科書的にはだいたい1%です)、50人にHIVを感染させるには、5000人以上の女性と性交渉をおこなわなければなりません。
この記事の信憑性は定かではありませんが、逮捕され自国へ強制送還されたことは客観的な事実でしょうから、完全なデマではないと思われます。
自国の女性に対して同じことをしても決して許されるべきではありませんが、タイに来てこれほどの犯罪をおこなったということに対して、私は同じアジア人として強い憤りを感じます。
(谷口 恭)
2006年10月10日(火) 日本3位、タイは5位、児童ポルノサイト数
10月4日のBangkok Postによりますと、9月にフランスで行われたある国際セミナーで、児童ポルノサイト(child abuse website)の国別の数が発表されました。
1位はアメリカで全体の51.1%、2位がロシアの14.9%、3位以降は日本(11.7%)、スペイン(8.8%)、タイ(3.6%)と続きます。
タイの情報通信・技術省(ICT, Information and Communications Technology)は、違法サイトの閉鎖を推進していますが、外国からなら簡単にアクセスでき、これが問題視されています。実際、一部の外国人は海外からこういったサイトにアクセスし、国際間の犯罪につながっています。サイトのなかには、堂々と児童売春の斡旋をしているものもあれば、少年少女のポルノ画像を閲覧できるようなものもあるそうです。
またタイでは児童ポルノに対する罰則が軽く、3年以下の懲役もしくは6,000バーツ(約18,000円)の罰金のみです。一方、アメリカやオーストラリアでは、児童ポルノの画像を所有しているだけで15年間の懲役に科せられることもあります。
2002年の4月以降、タイ警察に寄せられた苦情は、タイ語のポルノサイトが11,681件、外国語のポルノサイトが7,273件、児童ポルノサイトが1,592件、アダルトグッズ販売サイトが4,551件、売春斡旋サイトが860件だったそうです。
小児愛(ペドフィリア、pedophilia)は、医学的には精神疾患と捉えられることが多いのですが、有効な治療法があるとは言えません。そのため事件などが発覚しても再犯する者が少なくないと言われています。
以前にもご紹介しましたが、タイ北部の少数民族の子供たちは児童買春の犠牲者となっており、児童売春目的でタイに渡航する先進国(日本も含めて)の男性はかなりの数にのぼると言われています。
有害サイトの規制とともに、子供たちを守る具体的で現実的な法案を期待したいものです。同時に、GINAのような草の根レベルの支援活動をおこなっている組織にも担うべきミッションがあると言えるでしょう。
(谷口 恭)
1位はアメリカで全体の51.1%、2位がロシアの14.9%、3位以降は日本(11.7%)、スペイン(8.8%)、タイ(3.6%)と続きます。
タイの情報通信・技術省(ICT, Information and Communications Technology)は、違法サイトの閉鎖を推進していますが、外国からなら簡単にアクセスでき、これが問題視されています。実際、一部の外国人は海外からこういったサイトにアクセスし、国際間の犯罪につながっています。サイトのなかには、堂々と児童売春の斡旋をしているものもあれば、少年少女のポルノ画像を閲覧できるようなものもあるそうです。
またタイでは児童ポルノに対する罰則が軽く、3年以下の懲役もしくは6,000バーツ(約18,000円)の罰金のみです。一方、アメリカやオーストラリアでは、児童ポルノの画像を所有しているだけで15年間の懲役に科せられることもあります。
2002年の4月以降、タイ警察に寄せられた苦情は、タイ語のポルノサイトが11,681件、外国語のポルノサイトが7,273件、児童ポルノサイトが1,592件、アダルトグッズ販売サイトが4,551件、売春斡旋サイトが860件だったそうです。
小児愛(ペドフィリア、pedophilia)は、医学的には精神疾患と捉えられることが多いのですが、有効な治療法があるとは言えません。そのため事件などが発覚しても再犯する者が少なくないと言われています。
以前にもご紹介しましたが、タイ北部の少数民族の子供たちは児童買春の犠牲者となっており、児童売春目的でタイに渡航する先進国(日本も含めて)の男性はかなりの数にのぼると言われています。
有害サイトの規制とともに、子供たちを守る具体的で現実的な法案を期待したいものです。同時に、GINAのような草の根レベルの支援活動をおこなっている組織にも担うべきミッションがあると言えるでしょう。
(谷口 恭)
2006年10月10日(火) 性転換者と料金で口論、港湾労働者射殺
タイで売春婦とのトラブルで起こった殺人事件をお伝えします。
10月4日のnewsclip.be(http://www.newsclip.be)によりますと、同4日付のタイラット紙(現地の新聞)の報道で、南部トラン市にて3日午前3時ごろ、港湾労働者の男性が地元の若者グループに射殺される事件が起きたと伝えています。
調べによると、死亡したコニーさん(41)は路上で、元男性の性転換した売春婦と料金交渉をしましたが、売春婦が500バーツ(約1,500円)、コニーさんが100バーツ(約300円)を主張し口論となりました。その現場を通りすがった若者3人に事情を聞かれたコニーさんが「子供は家に帰れ」などと怒鳴ったところ、怒った若者がコニーさんと殴るけるのけんかになり、ナイフを取り出したコニーさんを、若者の1人が所持していた銃で撃ったということです。
この事件がいかにもタイらしいと思えるのは、性転換した売春婦と顧客とのトラブル(500バーツの売春料金を100バーツに値切るというのは、驚きではあります)が、仲裁人とのけんかに発展し、最終的にはナイフや拳銃で殺人事件にまで至ったことです。
タイでは性転換した男性(カトゥーイと呼ばれています)が非常に多く、バンコクの街中で、ときおり見かけることがあります。また、フリーの売春婦が多く集まるエリアであるナナプラザ周辺には、買春客を探す非常に美しいカトゥーイとすれ違うことも多々あります。タイ社会でゲイは市民権を得ていますし、カトゥーイに関しても、少なくとも日本と比較すれば、寛容に受け入れられていると思われます。
(浅居 雅彦)
10月4日のnewsclip.be(http://www.newsclip.be)によりますと、同4日付のタイラット紙(現地の新聞)の報道で、南部トラン市にて3日午前3時ごろ、港湾労働者の男性が地元の若者グループに射殺される事件が起きたと伝えています。
調べによると、死亡したコニーさん(41)は路上で、元男性の性転換した売春婦と料金交渉をしましたが、売春婦が500バーツ(約1,500円)、コニーさんが100バーツ(約300円)を主張し口論となりました。その現場を通りすがった若者3人に事情を聞かれたコニーさんが「子供は家に帰れ」などと怒鳴ったところ、怒った若者がコニーさんと殴るけるのけんかになり、ナイフを取り出したコニーさんを、若者の1人が所持していた銃で撃ったということです。
この事件がいかにもタイらしいと思えるのは、性転換した売春婦と顧客とのトラブル(500バーツの売春料金を100バーツに値切るというのは、驚きではあります)が、仲裁人とのけんかに発展し、最終的にはナイフや拳銃で殺人事件にまで至ったことです。
タイでは性転換した男性(カトゥーイと呼ばれています)が非常に多く、バンコクの街中で、ときおり見かけることがあります。また、フリーの売春婦が多く集まるエリアであるナナプラザ周辺には、買春客を探す非常に美しいカトゥーイとすれ違うことも多々あります。タイ社会でゲイは市民権を得ていますし、カトゥーイに関しても、少なくとも日本と比較すれば、寛容に受け入れられていると思われます。
(浅居 雅彦)