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2006年10月10日(火) 日本3位、タイは5位、児童ポルノサイト数

 10月4日のBangkok Postによりますと、9月にフランスで行われたある国際セミナーで、児童ポルノサイト(child abuse website)の国別の数が発表されました。

 1位はアメリカで全体の51.1%、2位がロシアの14.9%、3位以降は日本(11.7%)、スペイン(8.8%)、タイ(3.6%)と続きます。

 タイの情報通信・技術省(ICT, Information and Communications Technology)は、違法サイトの閉鎖を推進していますが、外国からなら簡単にアクセスでき、これが問題視されています。実際、一部の外国人は海外からこういったサイトにアクセスし、国際間の犯罪につながっています。サイトのなかには、堂々と児童売春の斡旋をしているものもあれば、少年少女のポルノ画像を閲覧できるようなものもあるそうです。

 またタイでは児童ポルノに対する罰則が軽く、3年以下の懲役もしくは6,000バーツ(約18,000円)の罰金のみです。一方、アメリカやオーストラリアでは、児童ポルノの画像を所有しているだけで15年間の懲役に科せられることもあります。

 2002年の4月以降、タイ警察に寄せられた苦情は、タイ語のポルノサイトが11,681件、外国語のポルノサイトが7,273件、児童ポルノサイトが1,592件、アダルトグッズ販売サイトが4,551件、売春斡旋サイトが860件だったそうです。

 小児愛(ペドフィリア、pedophilia)は、医学的には精神疾患と捉えられることが多いのですが、有効な治療法があるとは言えません。そのため事件などが発覚しても再犯する者が少なくないと言われています。

 以前にもご紹介しましたが、タイ北部の少数民族の子供たちは児童買春の犠牲者となっており、児童売春目的でタイに渡航する先進国(日本も含めて)の男性はかなりの数にのぼると言われています。
 
 有害サイトの規制とともに、子供たちを守る具体的で現実的な法案を期待したいものです。同時に、GINAのような草の根レベルの支援活動をおこなっている組織にも担うべきミッションがあると言えるでしょう。

(谷口 恭)