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2006年10月10日(火) 性転換者と料金で口論、港湾労働者射殺

 タイで売春婦とのトラブルで起こった殺人事件をお伝えします。
 
 10月4日のnewsclip.be(http://www.newsclip.be)によりますと、同4日付のタイラット紙(現地の新聞)の報道で、南部トラン市にて3日午前3時ごろ、港湾労働者の男性が地元の若者グループに射殺される事件が起きたと伝えています。

 調べによると、死亡したコニーさん(41)は路上で、元男性の性転換した売春婦と料金交渉をしましたが、売春婦が500バーツ(約1,500円)、コニーさんが100バーツ(約300円)を主張し口論となりました。その現場を通りすがった若者3人に事情を聞かれたコニーさんが「子供は家に帰れ」などと怒鳴ったところ、怒った若者がコニーさんと殴るけるのけんかになり、ナイフを取り出したコニーさんを、若者の1人が所持していた銃で撃ったということです。

 この事件がいかにもタイらしいと思えるのは、性転換した売春婦と顧客とのトラブル(500バーツの売春料金を100バーツに値切るというのは、驚きではあります)が、仲裁人とのけんかに発展し、最終的にはナイフや拳銃で殺人事件にまで至ったことです。

 タイでは性転換した男性(カトゥーイと呼ばれています)が非常に多く、バンコクの街中で、ときおり見かけることがあります。また、フリーの売春婦が多く集まるエリアであるナナプラザ周辺には、買春客を探す非常に美しいカトゥーイとすれ違うことも多々あります。タイ社会でゲイは市民権を得ていますし、カトゥーイに関しても、少なくとも日本と比較すれば、寛容に受け入れられていると思われます。

(浅居 雅彦)