HIV/AIDS関連情報

2007年1月31日(水) タイ、覚醒剤密売者の逮捕相次ぐ

 現在来日中のタクシン元タイ首相は、昨年4月2日の総選挙(この選挙は結局無効となりました)の後、一線を退き、それ以降急速に覚醒剤が氾濫しています。

 最近のタイの報道をみていると、覚醒剤の使用者、密売人は共に大学生が多いとの情報が多いのですが、大学生だけではないようです。

 1月25日のバンコク週報によりますと、23日、中部プラチンブリ県警が、若い夫婦を覚醒剤密売容疑で逮捕しました。

 逮捕されたのは、25歳の男性と22歳のその妻で、BMWを運転して顧客に覚醒剤を届けるところだったそうです。証拠品として覚醒剤1900錠が押収され、車内には4歳と2歳の子供も同乗していたそうです。

 また、同日、バンコク都内スクムビット通りでも、35歳の女性が覚醒剤400錠を顧客にオートバイで届けるところを逮捕されています。この女性はオートバイの後部座席に3歳になる子供を乗せていたといいます。女性はパタヤのスラム地区にアジトを構える密売組織から、指示書に従い覚醒剤を届けるよう頼まれたと自白しているとのことです。

**********

 大学生のみならず、若い夫婦や30代の母親までもが密売人に・・・。9月18日のクーデター後、暫定政権の反対運動や年末のテロもあり、また南部の情勢は相変わらず緊迫したままのタイは、今後どうなっていくのでしょうか・・・。

(谷口 恭)

記事URL

2007年1月30日(火) パタヤで売春婦が睡眠薬強盗

 1月22日のバンコク週報によりますと、1月20日未明、タイのリゾート地パタヤのホテルで、インド人の観光客3人がタイ人の売春婦に多量の睡眠薬を飲まされ、現在は搬送先の病院で瀕死状態だそうです。

 警察の調べによりますと、3人のインド人観光客は他2名と合計5人でパタヤに観光に来ており、散歩をしていたところ、2人組のタイ女性に声をかけられ売春をもちかけられました。5人のインド人男性のうち3人と売春婦2人がホテルに入り、残りの2人のインド人男性は別の売春婦を探すためにそのまま散歩を続けたそうです。

 その後ホテルに戻った2人のインド人男性が、3人の部屋をノックしたところ応答がなかったため、レセプションで合鍵を借りて部屋に入り意識を失っている3人を発見したそうです。

 搬送先の医師によりますと、睡眠薬の量がかなり多かったために3人は危険な状態にあるとのことです。尚、睡眠薬強盗を図った2人の売春婦はホテルのレセプションにIDカードを預けたまま逃走しているようです。

**********

 似たような事件を過去にもお伝えしました。(「タイの売春婦が観光客に睡眠薬強盗」2006年6月19日) 睡眠薬強盗は許されるべきではありませんが、買春をおこなう方もこういったリスクを認識しておくべきであり、それなりの責任があると言えるかもしれません。

(谷口 恭)

記事URL

2007年1月30日(火) トリコモナスと人間の遺伝子はほとんど同じ?!

 女性器に痒みと悪臭をもたらす原虫のトリコモナスの遺伝子は人間のものとほとんど同じである・・・。

こんな研究がニューヨーク大学医学部によって報告され、1月11日のロイター通信が報道しています。

 研究者によりますと、トリコモナスは他の原虫と異なり例外的にたくさんの遺伝子を持っていることが判り、遺伝子の数がおよそ26,000にも及ぶとしています。これは人間の遺伝子の数とほぼ同じであると考えられています。

 研究者は、なぜトリコモナスと人間の遺伝子が似ているかについては分からないとしながら、遺伝子が似ていることと人間に感染しやすいことに何らかの関係があるかもしれないと考えているようです。

 この遺伝子の研究でいくつかのことが分かりました。まず、トリコモナスは自らアミノ酸のひとつであるシステインを合成することができるようです。これが原因のひとつとなり、腟内をアルカリ性にすると考えられています。正常の腟内は酸性ですから、アルカリに傾くと防御機能が弱められ、この結果(性)感染症に罹患しやすくなることが予想されます。

 また、トリコモナスが産生するいくつかの蛋白質が腟壁に損傷を与える可能性が示唆されています。さらに、トリコモナスが水素や他のガスを産生することも分かり、これが悪臭の原因になっていると考えられています。

 トリコモナスは世界全体でみれば、少なくとも1億7千万人の女性に感染していると推定されています。妊婦に感染すると早産や未熟児の原因となります。また、トリコモナスに感染すると腟内に炎症が生じるため、HIVや梅毒、淋病といった他の病原体にも感染しやすくなります。

 今回報告をおこなった研究者らによると、トリコモナスは感染してから数年間は無自覚のままで、ある日突然痒みや悪臭といった症状をもたらす、としています。また、トリコモナスは男性に感染しても無症状か、症状があったとしてもペニスに軽度の痒みを感じるのみです。

 ************

 トリコモナスは女性に感染すれば数年間は無症状、男性に感染しても軽い痒みだけなら、積極的に検査をおこなうべきということになります。これまで、強い症状が出るまでは検査や治療の対象とならなかった性感染症ですが、今後対策が変わっていくかもしれません。

(谷口 恭)

記事URL

2007年1月30日(火) カンボジアの売春婦が客を刺す

 (少し古い話ですが)12月8日のAP通信によりますと、カンボジアのバタンバン県の置屋で、24歳の売春婦が25歳の男性客の腹部を二度ナイフで刺し、男性は病院に搬送されました。

 地元警察によりますと、この男性客は売春代として5千リエル(約1.2ドル、140円)を支払いましたが、コンドームの使用を執拗に拒否したため売春婦は部屋を出ました。男性客は売春婦を追いかけ、コンドームなしの性行為ができないならお金を返せと言い、女性を殴り、身の危険を感じた女性は男性客の腹部をナイフで刺しました。

 地元警察の幹部は次のようにコメントしています。

「彼女はHIVなどの性感染症を予防しようと努めたんだ。しかし、客をナイフで刺した結果がどうなるかは司法の判断に委ねることになる」

 現在のカンボジアの成人(15歳から49歳)のHIV陽性率は1.9%です。カンボジア政府によりますと、教育、置屋へのコンドーム配布などの効果がでて、1997年には3%あった陽性率は減少しています。

*********

 売春婦が危険な目にあうリスクは少なくなく、GINAがタイの売春婦におこなった調査でも、69%が客からコンドームを用いない性行為を強要されたことがあると答えています。

 日本の性風俗店で働く多くの女性は、コンドームが使えないという現状に不安を感じています。これを改善するためには、(男性)客の意識を変えていくしかないでしょう。

(谷口 恭)

記事URL

2007年1月30日(火) イギリスのロリコン教師がバンコクで逮捕

 1月16日のBangkok Postによりますと、イギリスのロリコン教師が1月14日にバンコクで逮捕されました。45歳のこのイギリス人男性は、1997年の1月と1998年の9月に母国で8歳の女の子をレイプし、警察から指名手配を受けていました。

 逮捕されたこの男性は、数年間バンコク市内のインターナショナルスクールで教師として働いていたことが警察の調べで判りました。その学校の名前は公表しないと、警察は発表しています。

 逮捕された男性はイギリスに強制送還されるもようです。

**********

 昨年8月にバンコクのサトーン地区のホテルで逮捕されたジョン・カー氏は、ジョンベンネ・ラムゼーちゃん殺害の容疑者でした。カー氏は結局無罪でしたが、小児愛者であると報道されていました。

 やはり、タイには小児愛者が集まってくるのでしょうか・・・。 

(谷口 恭)

記事URL