HIV/AIDS関連情報

2007年3月1日(木) インドネシアでエイズ急増、パプアニューギニアも

 HIV感染が急増しているインドネシアとパプアニューギニアの状況について、2月17日WHO(世界保健機構)が報告をおこない、19日のロイター通信が報道しています。

 報告によりますと、インドネシアでHIV感染が急増しているのは主にドラッグユーザーと売春婦の間です。

 インドネシアは世界でもっとも多くのイスラム教徒を抱える国ですが、国民の大半は自由な性生活をしており、実際、売春は同国の多くの地域で主要産業となっています。インドネシア警察によりますと、現在ドラッグユーザーも急増しており、新たなHIV感染者を生み出しています。

 WHOによりますと、パプアニューギニアでは国民の2%がすでにHIV陽性です。同国は約300の先住民からなる国家で、言語も文化もバラバラです。なかには石器時代からなんら変わっていない生活を営んでいる部族もあります。

 WHOの報告ではインドネシアのHIV陽性者の見通しを明らかにしませんでしたが、インドネシアのスパリ保健大臣は、昨年11月、今後適切な予防政策が取られなければ、2010年までに50万人がHIV陽性となるとの見解を発表しています。

(谷口 恭)

参考:パプアニューギニアのHIV蔓延 2006年10月1日
    インドネシアのHIV感染、2010年に倍増 2006年12月21日