HIV/AIDS関連情報

2006年9月23日(土) 河南省の最新情報

 売血で大勢の被害者を生み出した中国の河南省ですが(「中国政府、保証を求めたエイズ患者を逮捕(2006年7月28日)」「依然真相不明―河南省のエイズ村―(2006年8月19日)」参照)、最近になって明るい兆しが見えてきたようです。

 9月20日のCHINA dailyによりますと、北京清華大学でデビッド・ホー博士が、「河南省のエイズの蔓延はようやくおさまりつつある」、とコメントしました。

 デビッド・ホー博士は、1996年に抗HIV薬のカクテル療法(複数の抗HIV薬を組み合わせる方法)を考案した博士で、現在は米国ロックフェラー大学教授及びニューヨークに本部があるAaron Diamond AIDS Reserch Centerの理事長をつとめています。

 ホー博士によりますと、河南省は現在では売血でHIVに感染する人が減少してきており、最近新たに感染した人の大半が性行為によるものだそうです。

 またホー博士は同大学での講演のなかで、雲南省や広西壮族自治区では薬物の静脈注射によるHIV感染が依然高いことを危惧しているとコメントしたそうです。

(谷口 恭)