HIV/AIDS関連情報

2006年7月28日(金) 中国政府、補償を求めたエイズ患者を逮捕

 7月19日のAFP通信によりますと、中国、河南省にて、病院で受けた輸血によりHIVに感染した女性が、同国衛生省に対し補償を要求したところ、逆に重罪で逮捕されました。

 女性はは1995年に河南省のある病院で第一子を出産した時、輸血でHIVに感染しましたが、当時は感染したことを知りませんでした。出産した子供は母子感染で2004年に死亡しました。第二子も母子感染していました。

 その後、女性は、同じ病院で、輸血の際にHIVに感染した女性が数人がいることを知り、ほかのエイズ患者ら8人とともに北京の衛生省を訪れ、手厚い補償を平和的に求めました。

 これに対し、政府当局は彼女らを巧みに言いくるめ、翌日、河南省まで車で送り返しました。

 ところがその次の日、彼女は政府を攻撃する集団を組織化した罪で逮捕されました。同罪に問われた場合、首謀者は懲役5年から10年を科されるとのことです。また、補償を求めたその他の患者らのうち2人が逮捕され、残りは警察の監視下にあるということです。

 信じられないようなニュースです。
 
 逮捕された彼女達のその後が気になります。

 GINAではタイでの支援を行っておりますが、そのタイの北にはミャンマー、ラオスがあり、さらにその北には中国があります。

 当然、そういった国々でもHIV/AIDSの問題はあるわけですが、タイとは違い、政治体制的に情報が非常に少ないことを感じております。

 私達は今後もこれらの国々の情報収集を行い、皆様にお知らせできるようにしていくつもりです。

 同時に、こういった地域への支援方法を検討していきます。

(浅居 雅彦)