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2006年11月20日(月) タイ、03年の麻薬戦の再調査

 11月15日のnewsclip.beによりますと、タイ法務省は14日、03年に実施された※「対麻薬戦」について再調査を行うと発表しました。

 「対麻薬戦」については当Webサイト(06年5月31日「タイで薬物犯罪急増」同9月16日「薬物取締警察官がカラオケ客を射殺」)でもたびたびお伝えしましたが、麻薬業者ら2500-3000人が死亡したといわれております。死者の多くは軍・警察による超法規的処刑とみられ、国際社会から批判を浴びましたが、タクシン政権は、麻薬業者同士の口封じと主張していました。

 タクシン政権の失脚後、こういった前政権の「負の部分」に対する追求は深まっていくものと見られますが、取締りが緩くなると薬物犯罪が増加するタイの問題にも根深いものがあります。

※対麻薬戦
タクシン前政権の下、警察などが数万人に上る麻薬容疑者名簿を作成し、03年2月から一斉検挙を実施。10カ月間に約9万人を逮捕、覚せい剤4000万錠などを押収した。死者数は警察発表で1300人、一説には3000人以上と言われる。


(大和さちよ・浅居 雅彦)