GINAと共に
第232回(2025年10月) 買春がやめられない日本と韓国の男たち
								 2018年のコラム「買春に罪の意識がない日本人は世界の非常識」で、ジャカルタで開催されたアジア競技大会に日本代表として参加していた男子バスケットボールの20代の選手4人が現地女性を「買春」していたことが発覚したことを取り上げました。件の4人は世界中で中継された謝罪会見に出席させられ、顔と名前を全世界に晒され恥をかくことになりました。顔と実名を晒した4人は「一生背負うつもりです」「これからの人生でも立て直せないかもしれません」などと謝罪の言葉を述べました。
ところが、そのコラムでも述べたように、日本の世論はこの4人に"寛容"で「買春のどこが悪いんだ?」というような風潮さえありました。しかし、このような買春は世界的には恥さらしもいいところで、そのコラムで述べたように、恥ずべきこの行為は「日本型買春」とでも呼ぶべき愚行でしかありません。欧米諸国でこんな恥ずかしいことをやるのは「最底辺の人たち」と考えられていて、まともな欧米の男性の行為は「西洋型買春」とでも呼ぶべきものだ、という私見を述べました。
そのコラムを書いた当時、私は世間の日本人のように寛容にはなれませんでした。しかし、世界中で名前と顔を晒されたからといって、彼らの顔写真をコラムに転載したり、名前を晒すようなことは避けました。「一生背負うつもりです」と反省している彼らに対し、さらなる追い打ちをかけるべきではないと考えたのです。選手を引退したその後はどうなるのだろう......、と心配する気持ちもありました。
ところが、実際には反省した様子が確認できず、今ではそんなことなかったような空気すらあります。Chat GPTに「その後4人はどうなったのですか」と聞いてみると、次のように実名で教えてくれました。
・今村佳太(当時:新潟アルビレックスBB)
現況:Bリーグの現役ウィング。近年は琉球ゴールデンキングスで主力としてプレーし、リーグ優勝にも貢献。
・永吉佑也(当時:京都ハンナリーズ→その後琉球)
現況:Bリーグの現役ビッグマン。近年は長崎ヴェルカなどでプレー。
・橋本拓哉(当時:大阪エヴェッサ)
現況:Bリーグの現役ガード。大阪エヴェッサを中心にB1でプレー。
・佐藤卓磨(当時:滋賀レイクスターズ)
現況:Bリーグの現役フォワード。滋賀の後、千葉ジェッツでプレー。
機会があれば当事者に現在の気持ちを尋ねてみたいものです。もう恥ずかしさはないのでしょうか。そして、この4人よりも自らの恥ずかしい行為を自覚してほしい人物が最近フランスで逮捕されました。
2025年10月2日、元プロサッカー選手の影山雅永氏が、ワールドカップを視察のためチリに向かう途中の航空機内で児童ポルノ画像を閲覧しフランスで拘束されました。影山氏は画像について「芸術作品である」と詭弁を呈し恥の上塗りをしました。パリの簡易裁判所では当然有罪判決を受け、日本サッカー協会から解任されました。
判決の内容は、執行猶予付きの懲役刑に加え、5,000ユーロの罰金、10年間の未成年者との仕事の禁止、さらにフランスへの入国禁止というものでした。やはり世界中で報道され、影山氏は日本での選手やコーチの他、マカオとシンガポールでのクラブの監督の経験もありますからアジア全体でこの事件は大きく取り上げられました。
ジャカルタの4人は、あろうことか日本代表のユニフォームを着用したまま現地の歓楽街で買春していたところを朝日新聞の記者に見つかったというのですから目もあてられません。そして、影山雅永氏もなぜすぐに見つかることが予想される機内でそのような愚かな行為に出たのでしょう。有名人という自覚がなかったのでしょうか。
では、「有名人でない日本人男性」はもっと大胆にこのような犯罪に手を染めているのでしょうか。その答えは「イエス」です。
2025年6月27日、「『目に余る』ラオス児童買春、外務省の注意喚起を引き出した女性」という毎日新聞の記事が公開されました。ビエンチャンで食堂を営む40代の女性岩竹綾子さんが、SNS上でラオスでの児童買春行為を「自慢」するような日本人男性の投稿を見かけ、あまりにも目に余る内容が放置できなくなり、署名を集め在ラオス日本大使館に訴えました。大使館は岩竹さんの署名に応え「ラオスにおける児童買春に関する注意喚起」というタイトルの注意喚起文を発表しました。外務省も「ラオスにおける児童買春に関する注意喚起」を公表しました。
大変嘆かわしいことに、岩竹さんの行動を非難する声も上がっているそうです。毎日新聞によると、署名活動に対して「貧しい子どもを助けるのを邪魔している」などの中傷も受けたとか。
日本の恥をさらすラオスのこの現象、現地の筋からGINAにもある程度の情報が入ってきています。そして、本サイトを読んでもらえればすぐにわかるように、GINAでは活動を開始した2000年代半ばから「日本人の買春」、さらには「日本人の児童買春」について繰り返し取り上げてきました。ただ、2010年代に入ったあたりから少しずつ傾向が変わってきています。GINAが受ける印象で言えば、アジアでの買春、とりわけ児童買春に関して言えば、日本単独の愚行ではなく、韓国との"共同愚行"になってきています。もしかすると、ラオスにしても、タイにしても、カンボジアやベトナムでも、韓国人男性の方が目立っているかもしれません。
韓国の学術論文データベース「KISS」(= Korean studies Information Service System)の2012年の報告に掲載された「韓国人男性による東南アジアにおける児童買春の調査」では、「2000年以来、韓国人男性は東南アジアにおける児童買春観光の主な顧客の一人である」と指摘されています。
2013年の朝鮮日報(The Chosun Daily)は「韓国人は東南アジアの買春で最大の顧客(Koreans 'Biggest Clients of Prostitutes in Southeast Asia')」とする記事を掲載しました。同紙によれば、the Korean Institute of Criminology(韓国犯罪学研究所)(以下「KIC」)による「ベトナム、タイ、カンボジア、フィリピンでの現地調査」、国連の報告書、地元のソーシャルワーカーや近隣住民への聞き取り調査、地元警察署の逮捕記録などに基づいた調査が実施され、結果、日本人や中国人を上回り「韓国人は東南アジアのセックスワーカーの最大の顧客」であることが判明しました。また、KICが2012年10月に韓国人男性900人を対象として実施した調査によると、「海外での買春が韓国法で違法」であることを知らない男性が77.7%、「処罰される可能性は低い」と考えている男性が78.5%に上りました。
米国国務省が発行する「Trafficking in Persons Report(人身取引に関する報告書)」2012年版には、「韓国人男性は、東南アジアおよび太平洋諸島における児童買春旅行の需要源であり続けている。韓国政府は児童買春旅行への参加を阻止するためにテレビCMを放映し、在外韓国大使館は児童買春旅行に関する警告と情報をホームページに掲載し、空港や旅行代理店でパンフレットを配布している」と記載されています。
UNODC(国連薬物犯罪事務所)の2014年の報告は、韓国は「東南アジアにおける児童セックスツーリズムのの大きな需要源(significant source of demand for child sex tourism in Southeast Asia)」としています。
何かと類似性が指摘される日本と韓国がこんな点で似ていることに対し、我々はどのように考えればいいのでしょう。一度、このテーマで日韓合同会議を開くという案はどうでしょう。日韓のパネリストが議論を交わすセッションには、是非上記のバスケットボール選手4人と影山雅永氏に加わってもらいたいものです......。
								
								
								
							
							
							
							
							
							
							
						ところが、そのコラムでも述べたように、日本の世論はこの4人に"寛容"で「買春のどこが悪いんだ?」というような風潮さえありました。しかし、このような買春は世界的には恥さらしもいいところで、そのコラムで述べたように、恥ずべきこの行為は「日本型買春」とでも呼ぶべき愚行でしかありません。欧米諸国でこんな恥ずかしいことをやるのは「最底辺の人たち」と考えられていて、まともな欧米の男性の行為は「西洋型買春」とでも呼ぶべきものだ、という私見を述べました。
そのコラムを書いた当時、私は世間の日本人のように寛容にはなれませんでした。しかし、世界中で名前と顔を晒されたからといって、彼らの顔写真をコラムに転載したり、名前を晒すようなことは避けました。「一生背負うつもりです」と反省している彼らに対し、さらなる追い打ちをかけるべきではないと考えたのです。選手を引退したその後はどうなるのだろう......、と心配する気持ちもありました。
ところが、実際には反省した様子が確認できず、今ではそんなことなかったような空気すらあります。Chat GPTに「その後4人はどうなったのですか」と聞いてみると、次のように実名で教えてくれました。
・今村佳太(当時:新潟アルビレックスBB)
現況:Bリーグの現役ウィング。近年は琉球ゴールデンキングスで主力としてプレーし、リーグ優勝にも貢献。
・永吉佑也(当時:京都ハンナリーズ→その後琉球)
現況:Bリーグの現役ビッグマン。近年は長崎ヴェルカなどでプレー。
・橋本拓哉(当時:大阪エヴェッサ)
現況:Bリーグの現役ガード。大阪エヴェッサを中心にB1でプレー。
・佐藤卓磨(当時:滋賀レイクスターズ)
現況:Bリーグの現役フォワード。滋賀の後、千葉ジェッツでプレー。
機会があれば当事者に現在の気持ちを尋ねてみたいものです。もう恥ずかしさはないのでしょうか。そして、この4人よりも自らの恥ずかしい行為を自覚してほしい人物が最近フランスで逮捕されました。
2025年10月2日、元プロサッカー選手の影山雅永氏が、ワールドカップを視察のためチリに向かう途中の航空機内で児童ポルノ画像を閲覧しフランスで拘束されました。影山氏は画像について「芸術作品である」と詭弁を呈し恥の上塗りをしました。パリの簡易裁判所では当然有罪判決を受け、日本サッカー協会から解任されました。
判決の内容は、執行猶予付きの懲役刑に加え、5,000ユーロの罰金、10年間の未成年者との仕事の禁止、さらにフランスへの入国禁止というものでした。やはり世界中で報道され、影山氏は日本での選手やコーチの他、マカオとシンガポールでのクラブの監督の経験もありますからアジア全体でこの事件は大きく取り上げられました。
ジャカルタの4人は、あろうことか日本代表のユニフォームを着用したまま現地の歓楽街で買春していたところを朝日新聞の記者に見つかったというのですから目もあてられません。そして、影山雅永氏もなぜすぐに見つかることが予想される機内でそのような愚かな行為に出たのでしょう。有名人という自覚がなかったのでしょうか。
では、「有名人でない日本人男性」はもっと大胆にこのような犯罪に手を染めているのでしょうか。その答えは「イエス」です。
2025年6月27日、「『目に余る』ラオス児童買春、外務省の注意喚起を引き出した女性」という毎日新聞の記事が公開されました。ビエンチャンで食堂を営む40代の女性岩竹綾子さんが、SNS上でラオスでの児童買春行為を「自慢」するような日本人男性の投稿を見かけ、あまりにも目に余る内容が放置できなくなり、署名を集め在ラオス日本大使館に訴えました。大使館は岩竹さんの署名に応え「ラオスにおける児童買春に関する注意喚起」というタイトルの注意喚起文を発表しました。外務省も「ラオスにおける児童買春に関する注意喚起」を公表しました。
大変嘆かわしいことに、岩竹さんの行動を非難する声も上がっているそうです。毎日新聞によると、署名活動に対して「貧しい子どもを助けるのを邪魔している」などの中傷も受けたとか。
日本の恥をさらすラオスのこの現象、現地の筋からGINAにもある程度の情報が入ってきています。そして、本サイトを読んでもらえればすぐにわかるように、GINAでは活動を開始した2000年代半ばから「日本人の買春」、さらには「日本人の児童買春」について繰り返し取り上げてきました。ただ、2010年代に入ったあたりから少しずつ傾向が変わってきています。GINAが受ける印象で言えば、アジアでの買春、とりわけ児童買春に関して言えば、日本単独の愚行ではなく、韓国との"共同愚行"になってきています。もしかすると、ラオスにしても、タイにしても、カンボジアやベトナムでも、韓国人男性の方が目立っているかもしれません。
韓国の学術論文データベース「KISS」(= Korean studies Information Service System)の2012年の報告に掲載された「韓国人男性による東南アジアにおける児童買春の調査」では、「2000年以来、韓国人男性は東南アジアにおける児童買春観光の主な顧客の一人である」と指摘されています。
2013年の朝鮮日報(The Chosun Daily)は「韓国人は東南アジアの買春で最大の顧客(Koreans 'Biggest Clients of Prostitutes in Southeast Asia')」とする記事を掲載しました。同紙によれば、the Korean Institute of Criminology(韓国犯罪学研究所)(以下「KIC」)による「ベトナム、タイ、カンボジア、フィリピンでの現地調査」、国連の報告書、地元のソーシャルワーカーや近隣住民への聞き取り調査、地元警察署の逮捕記録などに基づいた調査が実施され、結果、日本人や中国人を上回り「韓国人は東南アジアのセックスワーカーの最大の顧客」であることが判明しました。また、KICが2012年10月に韓国人男性900人を対象として実施した調査によると、「海外での買春が韓国法で違法」であることを知らない男性が77.7%、「処罰される可能性は低い」と考えている男性が78.5%に上りました。
米国国務省が発行する「Trafficking in Persons Report(人身取引に関する報告書)」2012年版には、「韓国人男性は、東南アジアおよび太平洋諸島における児童買春旅行の需要源であり続けている。韓国政府は児童買春旅行への参加を阻止するためにテレビCMを放映し、在外韓国大使館は児童買春旅行に関する警告と情報をホームページに掲載し、空港や旅行代理店でパンフレットを配布している」と記載されています。
UNODC(国連薬物犯罪事務所)の2014年の報告は、韓国は「東南アジアにおける児童セックスツーリズムのの大きな需要源(significant source of demand for child sex tourism in Southeast Asia)」としています。
何かと類似性が指摘される日本と韓国がこんな点で似ていることに対し、我々はどのように考えればいいのでしょう。一度、このテーマで日韓合同会議を開くという案はどうでしょう。日韓のパネリストが議論を交わすセッションには、是非上記のバスケットボール選手4人と影山雅永氏に加わってもらいたいものです......。












