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2006年10月27日(金) タイ、売春婦の睡眠薬強盗が流行

 パタヤのストリート・ガールが観光客のホテルで客に睡眠薬を飲ませ、金銭を盗んで逃亡したという事件を以前にお伝えしましたが(「タイの売春婦が観光客に睡眠薬強盗」2006年6月19日)、最近次々と同じような事件が起こっているようです。

 10月25日のバンコク週報によりますと、10月22日、バンコク都内バンケン区のアパートの一室で意識不明となった男性3人が病院に搬送されるという事件が起きたそうです。被害者は35歳、36歳、39歳のインド人男性で、1人はバスタオルを腰に巻いており、あとの2人は、ズボンは履いていたものの上半身は裸だったもようです。

 アパートの従業員によると、男性3人と女性3人が深夜3時ごろ、このアパートを訪れ、2部屋にチェックインしたそうです。男性は全員身なりがよく、女性たちは30歳前後の美人タイプだったといいます。翌朝、女性3人が慌てて帰って行ったことから不審に思い、部屋を調べたところ、男性3人が倒れているのを見つけ、急いで病院と警察に連絡したとのことです。

 被害者はバンコク都内ラチャダピセク通りのパブで犯人の女性3人と知り合い、閉店後、飲み直しとセックス目的でホテルに誘ったところ、睡眠薬入りの酒で祝杯を上げることになったそうです。

 また、23日には、パタヤで50歳と42歳のインド人旅行者が、部屋に連れ込んだ女性に睡眠薬入りのビールを飲まされ、意識不明
となり病院に搬送されたそうです。女性とはバーで知り合ったようで、金のネックレスと指輪、携帯電話、現金8,000バーツ(約24,000円)と5,200ドル(約62万円)を盗まれたそうです。

 GINAが最近おこなった調査(「タイのフリーの売春婦(Independent Sex Workers)について」)からも分かるように、風俗店に所属する売春婦よりも、パブやバーなどにたむろし、気に入った男性にだけ身体を売るフリーの売春婦の方が、顧客と親密な関係になりやすいという傾向があります。GINAの調査では、それが性感染症の罹患につながることを指摘しましたが、それ以前にこういう危険性もあることは覚えておいた方がいいでしょう。

(谷口 恭)