HIV/AIDS関連情報

2008年5月6日(火) バンコク、少年2人がレイプされ抗HIV薬を投与

 4月25日のBangkok Postによりますと、今月初め、少年2人が17歳の同性愛者の青年にレイプされるという事件が起こりました。

 襲われたのは7歳と8歳の少年です。犯人の青年はバンコク都内プラナコン区のインターネットカフェのトイレで8歳の少年をレイプしました。さらに数日後、今度は同区内の寺院のトイレで7歳の少年をレイプしました。これを目撃した人々が犯人を取り押させ警察に通報しました。

 被害者の少年2人を診察した医師によれば、2人の少年には肛門性交の痕跡があり、犯人がHIV陽性の可能性のあることから、抗HIV薬の投与がおこなわれました。

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 抗HIV薬は、HIV陽性者だけでなく、レイプや医療従事者の針刺し事故などで「HIVに感染したかもしれない」症例に投与されます。

 報道されないケースも含めると、レイプは決して少なくありません。これは日本でも同様です。現在の日本では、レイプが発生すると、妊娠の有無や性感染症のチェックはおこないますが、抗HIV薬の予防的投与はおこなわれないのが通常です。

 今後はこの事件のように、日本でも抗HIV薬の処方がおこなわれるようになるかもしれません。

(谷口恭)