HIV/AIDS関連情報

2008年3月23日(日) 意外に少ないマカオのHIV

 船上カジノに高級売春婦・・・

 マカオに対してこのようなイメージを持っている人は少なくないでしょう。

 最近は経済も活発で好景気のマカオには、アジア諸国から多くの売春婦が集まってきています。当然、HIV感染も増えていることが予想されますが、実際はそうでもないようです。

 3月11日のCHINA Dailyによりますと、2007年のマカオでのHIV新規感染は21人でした。これは、2006年と比較すると25%の減少となります。人口52万人のこの島で1986年以来のHIV感染者は391人となっています。感染経路はほとんどが異性間性交渉とみられています。

 マカオのHIV感染が少ないのとは対照的に、お隣の香港では感染者が増加しています。2006年と比較して2007年は11%新規感染者が増えています。

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 香港では新規感染が増えて、マカオでは減っている・・・

 この事象をうまく説明できる理由が私には見当たりません。

 尚、参考までにUNAIDSの最新データでは、2007年のアジア全域でのHIV陽性者は約490万人、そのうち約44万人が2007年に感染した人、エイズで死亡したのは約30万人、感染経路の大半は薬物の静脈注射とコンドームを用いない性交渉です。

(谷口恭)