HIV/AIDS関連情報

2007年7月30日(月) HIVをうつされた女性が「死ぬまで彼を愛します」

 自らのHIV感染を知りながら、それを恋人に伝えず、危険な性行為を繰り返して感染させてしまった38歳の男性が逮捕され、現在オーストラリアのヴィクトリア州で裁判がおこなわれています。

 この男性は、2000年の11月にひとりの女性と知り合い、2004年のバレンタイン・デイに自らの手紙で別れを告げるまで交際を続けていました。その間、自身がHIV陽性であることを告げずに、危険な性行為(unprotected sex)をおこない、その女性に感染させたのです。(女性の名前、年齢などは公表されていません)

 HIVを感染させられたその被害者の女性が法廷で証言をおこない、これを7月10日のnews.com.auが取り上げています。女性は被告の男性からHIVに感染させられたことを認めたうえで、次のようにコメントしています。

 「私は死ぬまで彼を愛します・・・。彼が私にしたことは忘れない・・・。けど、私は彼を許します・・・」

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 「死ぬまで彼を愛します」の原文は、I will take my love for him to the grave.です。この女性の真の気持ちが、純粋な愛情なのか、憎悪の裏返しなのか、また、現在の精神状態が安定しているのかそうでないのか、などについては報道からは分かりません。

 オーストラリアやヨーロッパのメディアではこの手の記事を頻繁に見かけます。近い将来、日本でも同じようなニュースが増えてくるでしょう。

(谷口 恭)