HIV/AIDS関連情報

2007年4月23日(月) 中国、広東州のエイズ事情

 中国広東省の広州及び深川の当局が本腰を入れてHIV/AIDS対策に取り組むことを公表し、4月5日のCHINA DAILYが報道しています。

 広州というのは広東省の首都ですが、広州疾病管理局によりますと、昨年は1,585人の新たな感染者が報告され、過去20年間では総計4,806人となります。

 一方、深川では昨年一年間で新たに判った感染者は622人です。深川疾病管理局によりますと、1992年から2006年までに合計2,016人の人が新たにHIVに感染したことが判っており、年間58.3%の上昇率となります。

 この地域で多い感染ルートは売買春と薬物の静脈注射です。HIV感染の疑いがあっても検査を受けに行く人は少ないようです。その最たる原因は、感染が判れば家族や同僚から差別されるかもしれないという社会的差別が存在するからです。

 当局は、教育の重要性を認識しており、今後は学校教育のなかでHIV/AIDSに関する啓蒙をおこなうことを検討しているようです。

(谷口 恭)