HIV/AIDS関連情報

2007年4月2日(月) 南ア、ワールドカップ開催中は売買春が合法に?

 「2010年のワールドカップ開催中は、売買春と路上での飲酒を合法とすべきだ!」

 3月31日のNEWS.COM.AUによりますと、このような主張を南アフリカ共和国の警察庁が国会で議員に訴え議論を呼んでいます。

 現在の南アフリカ共和国の法律では、売買春と路上での飲酒は共に違法です。しかし、ワールドカップ開催中は世界中から多数のサポーターが同国を訪れ、チケットを持たないサポーターは公園などに設置された大型スクリーンで(お酒を飲みながら)試合を観戦することが予想されます。試合観戦のために同国を訪れる外国人は50万人になるとの試算もあります。

 「もしも外国人がビールを片手に町を歩いていたら、私はその外国人を逮捕すべきなのでしょうか・・・」

 警察庁のある幹部はマスコミの取材にそのようにコメントしています。ワールドカップ開催中は買春と飲酒に耽溺する外国人が大量にやってくるため、同国の法律を厳密に規定すれば、大量の逮捕者が出ることとなり現実的でない、というのが警察の考え方です。ワールドカップ開催中には売春婦の数も急増すると考えられています。

 前回のワールドカップ主催国であるドイツでは、「買春を望む外国人は希望どおり置屋まで連れて行くように」との指令が行政からタクシー会社に通達されていたそうです。

 南アの警察関係者は言います。

 「ワールドカップはもうすぐやって来る。誰もが知っているように売買春は社会に存在するのだ。ドイツはその状況を上手く管理した。好ましいとかそうでないとかいう問題ではなく売買春があることは事実なんだ・・・」

 南アでは、以前から売買春を合法化すべきだとの声がときおりあがっています。違法にして取り締まることにお金がかかるという問題もありますし、売買春が違法であることがかえってHIV蔓延を加速させているという考えもあるからです。

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 ワールドカップ開催地では売買春もさかんになるというのは事実なのでしょうか・・・。2002年に日本で開催されたときも売買春は増えていたのでしょうか・・・。私の知る限りそのような報道はありませんでしたが・・・。

(谷口 恭)