HIV/AIDS関連情報

2007年2月6日(火) フロリダ、黒人のHIV新規感染が減少

 CDC(全米疾病管理局)が週毎に発行している「疾病率と死亡率に関する週報」の2月2日号によりますと、フロリダでは1999年から2004年の間に新たにHIVに感染した黒人が大幅に減少していることが分かりました。(2月1日のロイターヘルスが報道しています)

 この調査は、CDCとフロリダ保健局が共同でおこなったもので、黒人の年あたりのHIV新規感染は、1999年に人口10万人あたり224.4人だったのが、2004年には134.0人にまで減少しています。男女別に減少率をみると、それぞれ9.1ポイント、10.2ポイントの減少となっています。ハイリスクグループ毎にみたときには、男性同性愛者以外はすべてのグループで減少となっています。

 淋病についても黒人の男女で罹患率が減少しており、さらにHIVの検査を受ける者も増加しています。

 他の人種をみてみると、ヒスパニックと白人の女性もある程度は減少傾向が認められますが黒人ほどではありません。また、ヒスパニックと白人の男性ではこの期間の減少は認められなかったそうです。

 研究者は、黒人の間での新規感染の減少の理由として、ハイリスクの性行為が減ったからではないか、とみています。

 しかしながら、減少しているといっても、HIVや淋病の罹患率は他の人種と比較すれば黒人は最も多く、今後性感染症の予防をさらに徹底していく必要があります。

(谷口 恭)