HIV/AIDS関連情報

2007年1月28日(日) リチャード・ギアがインドの売春婦を激励

 ハリウッド映画「プリティウーマン」は、主演のリチャード・ギアが、ジュリア・ロバーツ演じる娼婦と恋に落ち幸せをつかむストーリーです。シンデレラ・ストーリーの典型と言えるでしょう。

 そのリチャード・ギアがインドで開催された売春婦のパーティで娼婦たちを激励しました。これを1月10日のロイターが報道しています。

 リチャード・ギアはパーティに参加した娼婦たちに対して、コンドームを用いない性交渉は断固として拒否するよう演説をおこないました。

 「ノー・コンドーム、ノー・セックス! ノー・コンドーム、ノー・セックス! ノー・コンドーム、ノー・セックス!」

 リチャード・ギアはマイクにそう叫び、会場に集まっていた1万人の娼婦たちはリチャードの声に合わせて合唱しました。

 リチャード・ギアは茶色のジャケットに黒いパンツ姿で登場し、HIV予防プログラムを認識している娼婦たちに賞を送ったそうです。

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 インドのHIV陽性者は世界一の570万人で、その大半は売春婦です。ムンバイ(以前はボンベイと呼ばれていた都市です)だけでも60万人もの売春婦がいます。彼女たちの多くは置屋(風俗店)以外の場所で"仕事"をおこなっており(要するに街娼が多いという意味です)、これがHIV予防を促進しにくい大きな要因となっています。

 リチャード・ギアのこの試みがどのような影響を与えるのか・・・。これからのインド売春事情に注目していきたいと思います。

(谷口 恭)