HIV/AIDS関連情報

2006年9月9日(土) カザフスタンの子供たちが輸血でHIVに感染

 9月8日のロイター通信によりますと、旧ソ連のカザフスタンで、最近2,3ヶ月の間で生後2ヶ月から10歳までの子供49人が輸血でHIVに感染し、そのうち4人が死亡したそうです。亡くなった4人の子供たちは全員2歳以下と報道されています。同国の厚生省と司法当局は、ウイルスに汚染した血液を供給したと思われる13人の調査をおこなっているようです。

 HIVに感染してもエイズを発症するまでに通常数年の期間がありますから、おそらく亡くなった子供たちは、急性HIV感染症の症状が重症化したためではないかと思われます。

 カザフスタンを含む中央アジアでは、ソビエト連邦崩壊以降HIV感染が急増しています。この地域はアフガニスタンからヨーロッパへのヘロイン輸送の中継地点となっており、感染者の多くは薬物中毒者です。

 尚、UNAIDSのデータでは、カザフスタンのHIV陽性者は現在およそ12,000人で、国民の0.1%に相当します。

(谷口 恭)