HIV/AIDS関連情報

2006年9月3日(日) インド最高裁、エイズ対策の遅れで政府を尋問

 8月31日のロイター通信によりますと、インド最高裁は、エイズ治療政策の遅れに対する説明をインド政府に求めました。

 インド政府は2005年までに10万人のHIV/AIDS患者に無料で抗HIV薬を支給することを決めていたのですが、現在投薬を受けているのは5万人のみです。インド政府はこの現状をいくつかのNGOから指摘され非難を受けていました。

 インド国民エイズ管理機構(India's National AIDS Control Organization)によりますと、インドの田舎では、標準的な医療が供給されておらず、これが抗HIV薬を適切に配布できない原因となっているそうです。

 インドで抗HIV薬が支給されていないということに強い違和感を覚えます。なぜなら、インドは世界最大のHIV陽性者(UNAIDSのデータでは約570万人)を有していながら、同時に抗HIV薬のジェネリック薬品の世界最大の供給国であるからです。

(谷口 恭)