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2006年9月18日(月) イサーン地方、貧困でも幸せ?!

 現在GINAが調査・解析をおこなっている、タイのフリーの売春婦(Independent Sex Workers)に関する調査で、バンコク、パタヤ、プーケットで働く売春婦のおよそ6割が東北地方(イサーン)の出身であることが分かりました。

 イサーンは、タイで最も貧しい地域として知られています。実際、2005年のバンコク及びその周辺県の1人あたりのGDPが276,027バーツ(約83万円)なのに対し、イサーンでは33,903バーツ(約10万円)と、実に8倍以上の差があります。(データはThailand's state economic-planning agencyのNESDB National Economic and Social Development Boardによる)

 GINAの調査では、売春の原因は必ずしも貧困ではない、という意外な結果がでましたが(この結果は近日中に改めてご報告いたします)、少なからず貧困が売春のきっかけとなっているのは事実です。

 タイは地域によって貧富の差が激しく、最も貧困なイサーン地方に同情したくなりますが、先日アサンプション大学の世論調査センターが意外な調査結果を発表しました。

 バンコク週報9月14日号によりますと、同センターは、8月25日から9月12日に25県在住(タイは全部で76県)の4864人を対象にして「幸福度」を調査しました。その結果、10点満点で表される幸福度は、バンコクが5.54と最低であり、なんとイサーン地方が6.69と最高だったのです。

 この結果は我々先進国に住む人間に対するひとつの問題提起といえるかもしれません・・・。

(谷口 恭)