HIV/AIDS関連情報

2006年8月31日(木) バンコク、デモの勝利!

 以前このコーナーで、UKの製薬会社グラクソ・スミスクライン(以下、グラクソ)が抗HIV薬のCombidの特許出願を取り下げるよう抗議デモがバンコクでおこなわれている、というニュースを報告しましたが(2006年8月14日「バンコクで英製薬会社に対する抗議デモ」)、その結果、グラクソはデモ抗議を受け入れて特許出願を取り消しました。

 これは、タイ国のHIV/AIDS患者のみならず、世界的に大きな意味があるのではないか、と、タイの英字新聞Nationが報じています。

 8月17日のNationによりますと、グラクソがタイでの特許出願を取り下げたことにより、インドが同じジェネリック薬品を作ることができるようになり、世界中に販売を開始する可能性があるそうです。

 それにしても、今回のグラクソの決断は評価されるべきだと思われます。同社は、WHOと協力して象皮病の撲滅にも力を注いでいますし、先進国のみならず発展途上国の医療にも力を注いでいる企業です。(私が日々処方している薬品にも同社のすぐれた製品が多数あります。)

(谷口 恭)