HIV/AIDS関連情報

2006年8月31日(木) スワジランドの女性は性的に奔放?

 8月29日付けのIRIN NEWSによりますと、World Visionという機関がスワジランドの人々を対象にした調査で、女性の方が男性よりもセックス・パートナーが多いという結果が出て物議をかもしています。

 同調査では、過去3ヶ月以内に2人以上のセックス・パートナーがいた、と答えた女性は60%にも及び、男性よりも18%高かったそうです。調査結果から、彼女らは11歳頃からデート(原文では"date"だけですが、文脈から「性行為をおこなう」という意味だと思われます)を重ね、同時に4人の男性を相手にすることもある、ということが分かりました。

 この結果に対して、「(HIVの蔓延に対して)女性に責任があるわけではない」と主張する活動家は少なくありません。女性が貧しさから体を売らざるを得ない現状があるからです。女性たちは、愛や結婚のためではなく、お金のために性的関係を持っているのです。

 この調査をおこなったWorld Visionは言います。
 「金持ちの年上の男性が若い女性たちの恋人(愛人)になっていることが多い。女性たちは何も言えない。男性がこの(悪しき)文化を変えなければならない。」

 スワジランドの社会では、性についての話題を簡単に口にできないそうです。HIVの話をすることもむつかしいそうです。

 UNAIDSのデータでは、スワジランドの成人のおよそ33%がHIV陽性です。

 尚、スワジランドは南アフリカとモザンビークに挟まれた、人口110万人の小国で、最大部族であるスワジ族の王国です。1968年にイギリスから独立しています。

(谷口 恭)