HIV/AIDS関連情報

2006年11月30日(木) 韓国、HIV新規感染増加とまらず

 11月20日のThe Nation(タイの英字新聞)が、韓国のHIV新規感染について報道していますのでお伝えします。

 韓国疾病管理局が発表した今年の1月から9月までのデータをみると、HIV新規感染は572人で、昨年同期比13%の上昇となります(昨年は506人)。このうち男性が527人です。

 年齢別データで目立つのは60歳以上のグループです。2000年にはこの期間(1月から9月)にHIV感染が判った60歳以上が10人だったのに対し、今年は56人にものぼっています。疾病管理局は、この理由として、「平均寿命が伸び、60歳を超えても性活動が活発であることが原因であろう」、と述べています。

 韓国ではこれまで累積で4,401人がHIVに罹患し、このうち806人が死亡しています。

 韓国のHIV感染の主な原因は「コンドームを用いない性行為(unprotected sex)」です。韓国のコンドーム使用率は23%(2005年)で、他国の40-60%という数字を大きく下回っています。これに対し、韓国当局は公共教育キャンペーンを施行することを発表しているようです。

(谷口 恭)