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2006年11月12日(日) 脱法ドラッグ33種を指定 厚労省、ラッシュ成分など

 厚生労働省は9日、麻薬に似た幻覚症状や性的興奮をもたらし、若者の間で乱用が問題化している「脱法ドラッグ」の輸入や販売を禁止するため、「ラッシュ」などに含まれる33種類の薬物を規制対象とすることを決定しました。同日開かれた専門家による部会で了承されたことを11月10日の共同通信は伝えています。

 来年4月に施行予定の改正薬事法で「指定薬物」として扱い、治療や研究目的以外で輸入、製造、販売した場合には、5年以下の懲役か500万円以下の罰金が科せられる事になります。

 今回指定されたのは、亜硝酸イソブチル(「ラッシュ」の主成分)、PMMA、サルビノリンA、5-MeO-MIPTなどです。

 5-MeO-MIPTは、7月に大阪府内で大学生が服用後にマンションから転落死した事件がありました。

 これら薬物は、インターネットやアダルトショップで芳香剤、ビデオクリーナーと偽って売られ、現行の薬事法では取り締まりが困難だった経緯があります。

 厚労省は「今後も脱法ドラッグ販売者は、摘発を逃れるために化学構造をわずかに変えた薬物を販売する可能性が高い」(監視指導・麻薬対策課)として、今後も新たな薬物が見つかれば指定薬物に追加する考えを表明しています。

 ラッシュ(亜硝酸イソブチル)は射精の寸前に吸い込むと動悸、紅潮を起こし快感を増す作用がありますが、一瞬しか続きません。ですから、ついつい大量に摂取してしまうのですが、副作用として急激な血圧低下と呼吸障害を起こすことがあり、最悪の場合、致死性があります。

 「ラッシュや他の脱法ドラッグなど、試すほどの価値もない」

 と、当Webサイトで「元ハードドラッグユーザーのため息」を連載中の風魔小次郎氏は述べています。

(浅居 雅彦)