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2006年10月28日(土) 関空で5,600錠の覚醒剤押収

 10月27日の共同通信などによりますと、27日、大阪府警関西空港署と大阪税関関西空港税関支署は、覚醒剤の錠剤5,600錠を密輸したとして、英国籍の41歳の男性とポーランド国籍の31歳の女性を覚醒剤取締法違反容疑で逮捕しました。

 この事件で注目すべきなのは、覚醒剤の「錠剤」が押収されているということでしょう。日本は、かつては覚醒剤(ヒロポン)が合法であったという世界にも類をみない珍しい国で、現在でも「覚醒剤天国」と呼ばれていますが、現在流通しているのは粉末か結晶が大半で錠剤はレアだからです。

 報道によりますと、押収された錠剤は、直径7ミリ、重さ約160ミリグラムで、ピンクと青の2種類だそうです。2種類の成分はどちらも同じとしか報道されておらず、メタンフェタミンなのかアンフェタミンなのかは分かりません。容疑者はオランダで入手したと供述しているそうです。

 最近、関西空港では薬物対策に以前よりも力を入れており、税関でかなりしつこく尋問されることが多く、普通の旅行者からは苦情も出ているそうです。しかしながら、その成果がこのような密輸摘発につながっているのですから、善良な市民にも理解してもらいたいものです。

 今回の事件が示しているように、外国人は日本の税関を甘くみているという問題もあります。そして、同時に警察には、船舶での密航や国内での製造(覚醒剤は大学の研究室程度の設備があれば簡単につくれます)の摘発にも力を注いでもらいたいものです。こういうことになら多少高額の税金が投入されても誰も文句は言わないでしょう。

(谷口 恭)