HIV/AIDS関連情報

2006年10月2日(月) 非常識なタイの買春客たち

 売買春に伴うリスクには、HIVを含めた性感染症の罹患以外にも様々なものがあります。傷害事件もそのひとつで、このコーナーでも、過去に二度、バンコク内のホテルで売春婦が殺害されたという事件をお伝えしました。

 最近、バンコク週報で、タイの夜の店での事件が立て続けに報道されましたのでここにご紹介したいと思います。

 まずはパタヤのパブ内でのできごとです。9月30日のバンコク週報によりますと、28日、47歳のスウェーデン人がパブ内の歌手のスカートの中に手を入れたとして警察に突き出されました。この記事には、取調べを受けるその男性の写真が掲載されているのですが、肘を机についてまるで反省していない様子です。

 この記事には記者の体験も掲載されており、その記者は数年前に、パッポンのゴーゴーバーで、日本人の男性に股間を触られたダンサーがビール瓶でその男性の頭部を殴り、大量出血させるという現場を目撃したそうです。

 10月2日のバンコク週報の記事では、チョンブリー県(パタヤかどうかは分かりません)のカラオケ店で、9月30日、ホステスに店外デートを断られた男性(タイ人)が店内で銃を乱射し、オーナーが死亡、ホステス4人が重軽傷を負うという事件が起きたそうです。

 この3つの事件に共通する問題点は、いずれも男性が夜の店の女性を卑下しているということではないでしょうか。タイの夜の店で働く多くの女性が売春をしているのは事実でしょうが、それを目的で店に行くならそれなりのマナーを順守すべきでしょう。「売買春をなくせばいい」というのは単なる机上の空論であったとしても、買春の衝動を抑えられないなら、少なくとも最低限の常識は身につけてもらいたいものです。

(谷口 恭)