HIV/AIDS関連情報

2006年10月19日(木) インド、性・薬物教育は5歳から

 HIVが蔓延する理由は地域によって様々ですが、情報の行き届いていない国でエイズ対策をおこなうのに最も効果的な方法のひとつが青少年への教育です。

 10月16日のロイター通信に、インドの新しい教育方針が紹介されています。

 インドでは、特に地方では考え方がかなり保守的であり、人前で性や避妊の話をおこなうことができません。そのインドで最近、子供たちに、薬物、性行為、HIV/AIDS、衛生と栄養などの教育プログラムを開発する専門の委員会が設立されたようです。

 これらはもちろん評価に値すべきことです。しかも、教育を開始する年齢が5歳と言いますから驚きます。人前で性の話ができないほどの保守的な地域で本当にこのような教育ができるのかと心配したくなりますが、国をあげておこなわれるとのことですから成果を注目したいと思います。

 UNAIDSのデータではインドのHIV陽性者は570万人ですが、実際はこれを上回るとみる専門家は少なくありません。その最大の理由が、特に地方では、感染したかもしれないと感じても、世間の差別やスティグマを恐れて検査に行かず、症状を隠すからだと言われています。

(谷口 恭)