鈴木水南子
Minako Suzuki
女の子との思い出
冬のある日・・・ひどい風邪をひいてしまい、出勤はしたものの熱がどんどん上がってきて控え室のコタツの中で唸っていた。早退を認められ、よろよろと繁華街に出た。なぜかタクシーがつかまらない。ふらふらして道端にしゃがみこむ。その時「乗りなよ!」と赤いスポーツカーがとまった。なんとお店の女の子。「ミナコちゃんが心配だったから私も店を上がらせてもらったの。家まで送るよ」。彼女は自分も早退して、1時間もかかる距離を車で送ってくれたのだった。
看護師になった冬のある日、過労で倒れた。情けないけれど自分の働く病院の救急外来に行き、ソファーで寝ていた。ふと目をあげると「女の子」が立っていた。違う科で働く看護師の友達。初めて看護師として友達になった「女の子」。私を心配して来てくれたのだ。働く場所は違えど、どこにでも優しい「女の子」はいる。

